15社以上の格安SIMを実際に使ってきた経験から、メリットだけでなくデメリットもすべて体験して記録してきました。その結果として言えるのは、デメリットの深刻度は年々下がっていて、今ではほとんど気にならないレベルになっているということです。
「格安SIMって安いのは分かるけど、なんかデメリットあるんでしょ?」そう思って乗り換えを迷っている方は多いはずです。月々のスマホ代が半額以下になると聞くと「裏があるのでは…」と考えるのも当然でしょう。
結論から言うと、格安SIMにはたしかにデメリットがあります。ただし、以前よりもかなり改善されていて、「知っておけば対処できる」レベルのものがほとんどです。
この記事では、格安SIMの主なデメリットをすべてまとめて、それぞれの対策もセットで紹介していきます。読み終わるころには「これなら自分でも乗り換えられそう」と感じてもらえるはずです。

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格安SIMの主なデメリット一覧
まずはざっくり全体像を把握しておきましょう。格安SIMのデメリットをカテゴリ別に整理するとこのようになります。
| カテゴリ | デメリット | 深刻度 |
|---|---|---|
| 通信速度 | 昼休みなど混雑時に遅くなる | ★★★☆☆ |
| サポート | 店舗が少ない・電話サポートが限定的 | ★★☆☆☆ |
| 初期設定 | 自分でSIM差し替え・APN設定が必要 | ★★☆☆☆ |
| キャリアメール | 基本的に使えない | ★☆☆☆☆ |
| 支払い | クレジットカード必須の場合がある | ★★☆☆☆ |
| 端末 | 最新iPhoneのセット販売が少ない | ★★☆☆☆ |
| 通話 | かけ放題プランが割高なことがある | ★★☆☆☆ |
| 災害時 | キャリアの災害用サービスが使えない場合あり | ★★☆☆☆ |
こうして並べてみると、深刻度が星5つのものはひとつもありません。どのデメリットも対策があるため、事前に知っておくだけで十分対処可能です。
デメリット1:通信速度が遅くなる時間帯がある
格安SIMの最大のデメリットと言われるのが通信速度の問題です。特にお昼の12時〜13時は、大手キャリアと比べて明らかに遅くなるMVNOがあります。
なぜ遅くなるのか
格安SIM事業者(MVNO)は、ドコモ・au・ソフトバンクの回線を「借りて」サービスを提供しています。回線を借りている分、混雑する時間帯にはどうしても速度が落ちやすい構造です。
これは「高速道路のレーン」で考えるとわかりやすいです。大手キャリアは10車線の高速道路を持っていて、そのうち数車線をMVNOに貸しているイメージ。お昼時のように車(ユーザー)が一斉に走ると、借りているレーンだけ渋滞が起きやすいというわけです。
実際にどのくらい遅くなる?
MVNOの種類にもよりますが、昼12時台の混雑時に速度が1〜3Mbps程度まで落ちることがあります。この速度だとSNSの画像が表示されるのに少し時間がかかったり、YouTubeの高画質再生がカクついたりします。ただしLINEのメッセージ送受信やニュースサイトの閲覧程度なら問題なく使えるレベルです。
対策
速度面でおすすめなのは以下の選択肢です。
- ahamo・LINEMO・povoなどのオンライン専用プラン:大手キャリアの直営なので速度は安定
- UQモバイル・ワイモバイル:サブブランドなので回線品質が高い
- IIJmioやmineoでも昼以外の時間帯なら問題なく使える
「昼休みにYouTubeを見たい」という方はサブブランド系、「昼はWi-Fiがあるから大丈夫」という方はMVNOでも十分です。職場にWi-Fi環境がある方にとっては、このデメリットは完全にゼロになります。格安SIMの通信速度を実測データで比較した記事も参考にしてみてください。


デメリット2:店舗サポートが少ない
大手キャリアなら駅前にショップがあって、困ったら駆け込めます。しかし格安SIMの多くはオンライン中心で、実店舗がないか、あっても限られた場所にしかありません。
スマホの故障や操作がわからないとき、対面で相談できないのは不安に感じる方もいるでしょう。特にスマホにあまり詳しくない方や、ご年配の家族に格安SIMをすすめたい場合は、この点がネックになりがちです。
対策
- ワイモバイルはソフトバンクショップで対応してもらえる
- UQモバイルはauショップで対応可能
- イオンモバイルは全国のイオン店舗で申し込み・相談ができる
- 楽天モバイルは全国に1,000店舗以上を展開
「店舗でサポートを受けたい」という方は、上記のブランドを選ぶのがベストです。逆に「全部ネットで完結したい」という方にとってはデメリットにすらなりません。
また、チャットサポートやLINE窓口を充実させている格安SIMも増えています。電話が混雑して繋がりにくい場合でも、チャットなら待ち時間なく相談できることが多いです。

デメリット3:初期設定を自分でやる必要がある
格安SIMに乗り換えると、SIMカードの差し替えやAPN設定を自分で行うことになります。「難しそう…」と思うかもしれませんが、実際にやってみると5分もかかりません。
各社の公式サイトに画像付きの手順が載っていますし、YouTubeで検索すれば動画での解説もたくさん見つかります。eSIMに対応している格安SIMも増えていて、物理SIMの差し替えすら不要なケースも多くなっています。
eSIMの場合は、申し込み後にQRコードをスマホで読み取るだけで設定が完了します。所要時間はわずか数分程度。「SIMカードを取り出してトレイに入れて…」という物理的な作業がゼロになるため、初心者でもかなりハードルが低くなっています。
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デメリット4:キャリアメールが使えなくなる
以前は「@docomo.ne.jp」などのキャリアメールが使えなくなるのが大きなハードルでした。しかし、キャリアメールの持ち運びサービス(月額330円程度)が各社で提供されているため、どうしても必要なら継続利用できます。
ただ正直なところ、今はGmailやYahoo!メールで十分ですし、連絡手段もLINEがメインという方がほとんどでしょう。メール持ち運びの月330円は年間3,960円。その費用と天秤にかけると、キャリアメールに縛られる必要性はほとんどなくなっています。
もし「キャリアメールで登録しているサービスが多くて変更が面倒」という方は、乗り換え前にGmailなどに順次変更していくのがおすすめです。一度やってしまえばその後は永久に月額無料のメールアドレスで運用できます。この作業は面倒ですが、長い目で見ればプラスになることが多いです。
デメリット5:クレジットカードが必要なことが多い
格安SIMの多くはクレジットカード払いのみ対応です。口座振替やデビットカードが使えないケースがあります。
口座振替OKな格安SIM
- ワイモバイル:口座振替対応
- UQモバイル:口座振替対応
- ahamo:口座振替対応
- 楽天モバイル:口座振替・デビットカード対応
- LINEMO:口座振替対応
クレジットカードを持っていない方でも選択肢はしっかりあります。
ちなみにクレジットカードを持っていない方は、これを機にカードを作るのもひとつの手です。格安SIMの支払い以外にもネットショッピングなどで便利ですし、ポイント還元で実質的にさらにお得になるケースもあります。クレカなしで契約できるキャリアの詳細は以下の記事で解説しています。

デメリット6:最新端末のセット購入が限られる
大手キャリアなら最新のiPhoneやGalaxyをセットで購入できますが、格安SIMでは取り扱い端末が限られることがあります。
ただし、Apple Storeや家電量販店でSIMフリー端末を買って格安SIMを差すのが主流になっています。むしろキャリアの分割払いに縛られない分、自由度は高いともいえます。
Apple Storeでは金利0%の分割払いにも対応しているので、一括購入が厳しい方でも安心です。中古市場も充実しており、1〜2世代前のモデルであれば新品の半額程度で手に入ることもあります。「最新モデルにこだわらない」という方であれば、端末コストも大幅に抑えられます。

デメリット7:通話料金に注意が必要
格安SIMの基本通話料は22円/30秒(税込)が一般的です。かけ放題オプションをつけないと、通話が多い月は思ったより高くなることもあります。
月に12分以上通話するなら5分かけ放題オプション(月500円前後)を付けたほうがお得になる計算です。LINE通話やIP電話を使うのもおすすめです。
楽天モバイルの場合は専用アプリ「Rakuten Link」経由で国内通話が無料になるのが大きな強みです。通話が多い方は楽天モバイルを選ぶだけでこのデメリットが完全に解消されます。通話が多い方向けの格安SIM比較は以下の記事でまとめています。

また、最近はLINE通話やFaceTime、Google Meetなどの無料通話手段が豊富に揃っています。友人や家族との通話であれば、これらのアプリを使うことで通話料を完全にゼロにできます。「電話番号での通話」が必要なのは、病院の予約やお店への問い合わせなど限られた場面だけ、という方も多いのではないでしょうか。
デメリット8:災害時のサービスに制限がある場合も
大手キャリアが提供する災害用伝言板や緊急速報メールが、一部の格安SIMでは使えない可能性があります。ただし、緊急地震速報(Jアラート)は端末側の機能なのでほとんどの場合受信可能です。
災害時の安否確認については、LINEの「安否確認」機能やGoogleの「パーソナルセーフティ」機能など、キャリアに依存しない手段も充実してきています。格安SIMだから災害時に不利になるということは、実質的にはほぼないと言っていいでしょう。
ただし、万全を期したい方はデュアルSIM運用(メイン回線+サブ回線)をおすすめします。異なるキャリアの回線を2つ持っておけば、一方が障害で使えなくなった際にもう一方で通信できるため、災害時のリスクヘッジになります。サブ回線はpovo2.0のような基本料0円のサービスを使えばコストもほぼかかりません。

格安SIMのデメリットはどれくらい改善された?
ここまで読んで気づいた方もいるかもしれませんが、格安SIMのデメリットは数年前と比べてかなり減っています。
| 項目 | 以前 | 現在 |
|---|---|---|
| 通信速度 | 昼は使い物にならないレベル | サブブランドなら問題なし |
| 店舗サポート | ほぼオンラインのみ | UQ・ワイモバはキャリアショップ利用可 |
| 初期設定 | マニュアルが分かりにくい | eSIM対応で超簡単に |
| キャリアメール | 完全に使えなくなる | 持ち運びサービスで継続可能 |
| 5G対応 | 非対応がほとんど | 主要MVNOは5G対応済み |
特に大きな変化は、ahamoやLINEMOといった大手キャリアのオンライン専用プランが登場したことです。これらは「格安SIM並みの料金」と「大手キャリア品質の回線」を両立しており、従来のMVNOが抱えていた速度面の弱点をほぼ解消しています。格安SIMの世界は進化が速いので、数年前のイメージで敬遠するのはもったいないです。
格安SIMに乗り換えるとどのくらい安くなる?
デメリットばかり見ていると忘れがちですが、格安SIMの最大のメリットは大幅な料金の安さです。具体的にどのくらい変わるのか、シミュレーションしてみましょう。
| 利用パターン | 大手キャリア月額 | 格安SIM月額 | 月の節約額 |
|---|---|---|---|
| ライトユーザー(3GB) | 約5,500円 | 約990円(LINEMO) | 約4,500円 |
| ミドルユーザー(20GB) | 約7,300円 | 約2,000円(IIJmio) | 約5,300円 |
| ヘビーユーザー(無制限) | 約7,300円 | 約3,278円(楽天モバイル) | 約4,000円 |
月に4,000〜5,000円の節約は、年間で約5〜6万円に。これは5年間で25〜30万円にもなります。「格安SIMに変えるだけ」で30万円近く浮くと考えると、多少のデメリットは許容できるのではないでしょうか。

結局、格安SIMに向いてる人・向いてない人
格安SIMに向いてる人
- 月々のスマホ代を抑えたい人
- スマホの設定を自分でできる(またはやってみたい)人
- 通話はLINEがメインの人
- 昼休みにWi-Fi環境がある人
- ネットショッピングやオンライン手続きに抵抗がない人
- 家計の固定費を見直したい人
格安SIMに向いてない人
- 常に最速の通信速度がほしい人
- 店舗での手厚いサポートが必須な人
- 仕事で電話をたくさんかける人(かけ放題プランとの比較が必要)
- キャリア決済を頻繁に利用している人
ただし「向いてない人」に該当しても、ワイモバイルやUQモバイルならほとんどの不安を解消できます。店舗サポートあり、通信速度安定、かけ放題オプションあり、キャリア決済対応。大手キャリアからこの2つのどちらかに乗り換えるだけでも、月額はかなり下がります。
まとめ:デメリットを理解すれば格安SIMは有力な節約術
格安SIMのデメリットは確かにありますが、そのほとんどが対策可能なレベルです。大手キャリアで月8,000円以上払っている方が格安SIMに乗り換えれば、月2,000〜3,000円程度に抑えられるケースがほとんどで、年間で5〜6万円の節約になります。
この記事で紹介したデメリットを改めて整理すると、通信速度はサブブランドで解決、店舗サポートはワイモバイル・UQで解決、初期設定はeSIMで簡単に、キャリアメールは持ち運びまたはGmailで代替、支払いは口座振替対応のブランドを選べばOK。すべてに対策があります。
「デメリットがあるから…」と躊躇するのはもったいないことです。まずは自分の使い方に合った格安SIMを探してみてください。各社の公式サイトで料金シミュレーションもできるので、今すぐチェックしてみましょう。

※記事執筆時点での情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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