「nanoSIMとmicroSIMって何が違うの?」「自分のスマホはどっちなの?」と、格安SIMを申し込む段階で初めて疑問に思う方は少なくありません。
結論から言うと、記事執筆時点のスマホを使っているなら、ほぼ間違いなくnanoSIMです。ただし「ほぼ」ということは例外もあるわけで、間違えてしまうと交換手数料がかかったり手続きが遅れたりするため、しっかり確認しておくに越したことはありません。
この記事では、nanoSIMとmicroSIMの違いをわかりやすく解説し、格安SIMの申し込みでSIMサイズ選びに迷わないためのポイントを徹底的にまとめました。
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nanoSIMとmicroSIMのサイズ比較
この2つのサイズ差は、並べて見ればはっきりわかるレベルです。
nanoSIM(ナノSIM)
- サイズ:12.3mm × 8.8mm × 0.67mm
- 見た目:小指の爪くらいの大きさ。ほぼICチップだけ
- 規格:4FF(Fourth Form Factor)
- 重量:約0.4g
microSIM(マイクロSIM)
- サイズ:15mm × 12mm × 0.76mm
- 見た目:nanoSIMより一回り大きい。周囲にプラスチック部分がある
- 規格:3FF(Third Form Factor)
- 重量:約0.6g
サイズの違いを一言で
microSIMはnanoSIMの約1.5倍の面積があります。横に並べると明らかにサイズが違うため、一目でわかるレベルです。ちなみに、ICチップ自体の大きさや性能はどちらも同じ。違うのは周囲のプラスチック部分のサイズだけです。
つまり、nanoSIMとmicroSIMの違いは「カードの外枠の大きさ」に集約されます。通信の品質や速度、保存できるデータ量に違いはありません。ICチップが同じということは、SIMカード自体の「頭脳」は全く同じだと思ってOKです。

なぜSIMカードは小型化してきたのか
そもそもSIMカードが小さくなってきた理由は、スマホ本体の進化にあります。スマホメーカーは限られた筐体スペースの中に、より大きなバッテリーやより高性能なカメラモジュールを搭載したいと考えています。SIMカードを小型化すれば、その分のスペースを他のパーツに回せるわけです。
AppleがiPhone 5でnanoSIMを採用したのがきっかけとなり、他のメーカーも追随してnanoSIMが業界標準になりました。そして最終的には物理SIMカード自体が不要になるeSIMへと進化しているのが記事執筆時点のトレンドです。
対応端末の違い
nanoSIM対応端末
2013年以降に発売されたスマホのほとんどがnanoSIMに対応しています。
- iPhone:iPhone 5以降のすべてのモデル
- Android:2013年以降の主要メーカーのスマホほぼすべて
- iPad:iPad mini以降のセルラーモデル
- モバイルルーター:記事執筆時点のモバイルルーターはほぼnanoSIM
記事執筆時点で、新しく発売されるスマホはすべてnanoSIM(またはeSIMのみ)です。
microSIM対応端末
2012〜2014年頃のスマホで使われていた規格です。
- iPhone:iPhone 4 / iPhone 4s
- Android:2012〜2014年頃の一部機種(Galaxy S3、Xperia Zなど)
- タブレット:初期のiPadセルラーモデルなど
- モバイルルーター:一部の古いモデル
かなり古い端末に限られるため、ここ数年のうちに買ったスマホならmicroSIMの心配はまず不要です。microSIM世代の端末をまだ使っている場合は、そろそろ本体ごと買い替えた方がトータルで得するケースが多いでしょう。セキュリティアップデートが終了している端末は脆弱性のリスクもあるため、安全面から見ても買い替えを検討すべきタイミングです。

自分のスマホがどっちか確認する方法
方法1:端末の型番で検索
自分のスマホの型番を確認して、「(型番) SIMサイズ」で検索するのが最も確実です。型番は「設定」→「デバイス情報」(または「端末情報」)で確認できます。
iPhoneの場合は「設定」→「一般」→「情報」→「モデル番号」で型番がわかります。Androidの場合は「設定」→「端末情報」→「モデル」に記載されています。型番がわかれば、メーカーの公式サイトでスペック情報を確認するのが一番正確です。
方法2:SIMトレイを見る
SIMトレイを取り出して、中に入っているSIMカードのサイズを目視で確認する方法もあります。nanoSIMならICチップがほぼ全体を占めていて、microSIMなら周囲にプラスチック部分があります。
SIMトレイの取り出し方は機種によって異なりますが、多くのスマホでは本体側面に小さな穴があり、付属のSIMピン(またはクリップ)を差し込むとトレイが飛び出す仕組みになっています。トレイを取り出す際は必ずスマホの電源を切ってから作業しましょう。
方法3:格安SIM事業者の動作確認ページ
乗り換え先の格安SIM事業者のサイトには、動作確認済み端末一覧が用意されています。自分の端末を検索すれば、対応するSIMカードのサイズが表示されます。これが一番確実で安心な方法です。
動作確認ページでは、SIMサイズだけでなく「データ通信」「音声通話」「SMS」「テザリング」などの各機能が使えるかどうかも一覧で確認できます。格安SIMに乗り換える前には必ずチェックしておきたいポイントです。

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間違えて注文してしまったら
SIMカードのサイズ交換
サイズを間違えて注文した場合は、格安SIM事業者に連絡してSIMカードのサイズ交換を依頼しましょう。手数料は事業者によって異なりますが、1,100〜3,300円程度が一般的です。
交換にかかる時間は事業者によって異なりますが、通常3〜5営業日程度で新しいSIMカードが届きます。その間は古いSIMカード(または今使っている回線)が使える場合もあるので、事業者のサポートに確認してみてください。
SIMアダプターは使わない方がいい
nanoSIMをmicroSIMサイズに変換するアダプターが数百円で売られていますが、使用はおすすめしません。理由は以下の通りです。
- アダプターがSIMスロット内で外れて詰まるリスク
- 接触不良で通信が不安定になる可能性
- 端末の故障につながることがある
- メーカーの保証対象外になる場合がある
- SIMカードの位置がズレて正常に認識されないケースがある
特に怖いのは「SIMスロット内でアダプターが引っかかって取り出せなくなる」トラブルです。修理に出すと数千円〜数万円のコストがかかることもあるため、数百円のアダプターで節約しようとして逆に高くつくパターンが少なくありません。
SIMアダプターやSIMカッターは安価に手に入りますが、端末故障のリスクがあります。安全のためにも、正規のサイズ交換手続きを利用しましょう。
SIMカッターも危険
microSIMをnanoSIMのサイズにカットする「SIMカッター」という工具も売られていますが、これもリスクが高いです。ICチップを傷つけてしまったり、サイズが微妙にズレてスロットに入らなかったりするトラブルが報告されています。SIMカードは数百円〜3,300円で交換できるので、自分でカットする冒険はやめておきましょう。

マルチカットSIMなら安心
最近の格安SIM事業者では、マルチカットSIMを採用しているところが増えています。1枚のSIMカードから標準SIM・microSIM・nanoSIMの3サイズを切り取れるため、サイズを選ぶ必要がなくなります。
申し込み時にSIMサイズの選択画面がなく、「マルチSIM」や「マルチカットSIM」と表示されている場合は、このタイプです。多くの事業者がマルチカットSIMを採用しているため、サイズ選択で迷うこと自体がだいぶ減ってきています。
マルチカットSIMの切り取り方は非常に簡単で、SIMカード台紙から必要なサイズの部分を指で押し出すだけ。一度小さいサイズ(nanoSIM)で切り取った後に大きいサイズ(microSIM)に戻すことはできないので、切り取る前に必ず自分の端末に合ったサイズを確認してから行いましょう。
eSIMという第三の選択肢
nanoSIMかmicroSIMか迷うくらいなら、いっそeSIMを選ぶという手もあります。
eSIMは物理的なSIMカードが不要なので、サイズの問題が一切ありません。QRコードを読み取るだけで設定が完了し、即日利用開始できます。
ただし、eSIMに対応しているスマホが必要です。
- iPhone:XS / XR以降
- Google Pixel:3a以降
- Galaxy:S20以降
- Xperia:10 III以降
- その他Android:2021年以降の中〜高価格帯モデルに多い
eSIMのメリット
eSIMには物理SIMにはない便利な特徴があります。まず、申し込みからすぐに使い始められるのが大きな魅力です。SIMカードの配送を待つ必要がないので、「今日申し込んで今日使い始める」ことが可能です。
また、デュアルSIMとして活用すれば、1台のスマホで「仕事用」と「プライベート用」の2つの電話番号を持つこともできます。海外旅行の際に現地のeSIMプランを追加すれば、日本の番号をそのまま維持しつつ現地の回線でデータ通信を使うことも可能です。
eSIMの注意点
一方で、eSIMにも注意点があります。機種変更の際に物理SIMのように差し替えるだけでは移行できず、再発行の手続きが必要になることがあります。また、対応している格安SIM事業者がまだ限られているケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
eSIMの対応状況は総務省の携帯電話ポータルサイトでも情報が確認できます。

標準SIM(mini SIM)について
ちなみに、nanoSIMやmicroSIMよりも大きい標準SIM(mini SIM)という規格もあります。サイズは25mm × 15mmで、クレジットカードのICチップ部分くらいの大きさです。
2014年以前の古い携帯電話やフィーチャーフォン(ガラケー)で使われていましたが、記事執筆時点ではほぼ使われていません。格安SIM事業者でも取り扱っていないことが多いため、標準SIMが必要な端末はそろそろ買い替えを検討した方がよいでしょう。
SIMカードのサイズ変遷
SIMカードの歴史を簡単に振り返ると、以下のようになります。
- 1991年〜:フルサイズSIM(クレジットカードサイズ)
- 1996年〜:標準SIM(mini SIM)登場
- 2003年〜:microSIM登場(iPhone 4で一般化)
- 2012年〜:nanoSIM登場(iPhone 5で一般化)
- 2016年〜:eSIM登場(Apple Watch Series 3で初採用、その後スマホにも拡大)
約5〜10年周期で小型化してきたことになります。将来的にはeSIMが主流になり、物理SIMカードは姿を消す可能性もあります。実際にAppleは一部の地域向けモデルでSIMカードスロットを廃止してeSIMのみの構成にしています。この流れは他のメーカーにも広がっていくと見られています。
SIMカードに保存されている情報
SIMカードには以下のような情報が保存されています。サイズが違ってもこれらの情報に差はありません。
- IMSI:加入者識別番号(通信会社がユーザーを識別するためのID)
- 電話番号:契約している電話番号との紐付け情報
- 認証キー:通信回線に接続するための暗号化キー
- ネットワーク情報:接続先の通信会社の設定情報
SIMカードは「スマホの身分証明書」のような存在です。通信会社は、SIMカードに入っている情報をもとに「この人は契約者だ」と認証して、通信サービスを提供しています。写真や動画、アプリのデータはスマホ本体に保存されているため、SIMカードを交換しても消えることはありません。

よくある質問
Q. nanoSIMとmicroSIMで通信速度に違いはある?
ありません。SIMカードのサイズが違うだけで、通信速度や機能に差はありません。ICチップに記録される情報は同じです。
Q. 機種変更するときSIMカードはそのまま使える?
同じサイズのSIMカードを使う端末同士なら、SIMカードを差し替えるだけで使えます。サイズが変わる場合(microSIM→nanoSIMなど)は、事業者にSIMカードの交換を依頼する必要があります。
Q. SIMカードに寿命はある?
物理的には長期間使えますが、ICチップの経年劣化により読み取りエラーが発生することがあります。5年以上使っているSIMカードで不具合が出た場合は、交換を検討しましょう。
Q. SIMカードを紛失したらどうなる?
すぐに契約している通信会社に連絡して回線の利用停止を依頼しましょう。第三者に悪用されるリスクがあるため、気づいた時点で速やかに対応することが重要です。利用停止後、SIMカードの再発行を申請して新しいカードを受け取ります。再発行には1,100〜3,300円程度の手数料がかかるのが一般的です。
Q. SIMカードの取り扱いで注意すべきことは?
ICチップの金属部分(金色の部分)に直接触れないようにしましょう。指紋や汚れが付くと接触不良の原因になります。また、水濡れや高温にも弱いため、保管する際は乾燥した涼しい場所を選んでください。
まとめ
nanoSIMとmicroSIMの違いは、端的に言えばサイズだけです。
- nanoSIM:12.3mm × 8.8mm → 現在の主流(ほぼこれ)
- microSIM:15mm × 12mm → 古い端末用(ほぼ絶滅)
- eSIM:物理カード不要 → 今後の主流になりそう
- マルチカットSIM:3サイズ対応 → サイズで迷わず済む
迷ったら、乗り換え先の格安SIM事業者の動作確認ページで自分の端末を検索するのが一番確実です。マルチカットSIMを採用している事業者なら、そもそもサイズ選択で迷う必要がないため気楽に申し込めます。
SIMカードのサイズで立ち止まらず、早めに格安SIMへの乗り換えを進めてみてください。大手キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで月数千円の節約になるので、SIMサイズの確認にかける5分間は十分にリターンのある投資です。
※記事執筆時点での情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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