「格安SIMは安い!お得!乗り換えるべき!」――ネット上にはこういう記事が溢れていますが、デメリットもちゃんと知った上で判断したいと考えるのは当然のことです。
安いものには安い理由があります。格安SIMにも確実にデメリットはあります。ただし、デメリットを理解した上で「自分には問題ない」と判断できれば、安心して乗り換えられます。
この記事では、格安SIMの注意点とデメリットを包み隠さず解説します。「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために、契約前にしっかり読んでおいてください。
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デメリット1:通信速度が遅くなる時間帯がある
格安SIM最大のデメリットがこれです。平日の昼12〜13時は、通信速度が大幅に低下することがあります。
MVNO(格安SIM事業者)は大手キャリアから回線の一部を借りて運営しているため、お昼休みにみんなが一斉にスマホを使うと、借りている帯域がパンクして速度が落ちるのです。
具体的にどのくらい遅くなるかというと、以下のようなイメージです。
- 通常時:10〜30Mbps(快適)
- 昼のピーク時:1〜3Mbps(SNSはギリギリ、動画はキツい)
- ひどいとき:1Mbps以下(ほぼ使い物にならない)
ただし、UQモバイル・ワイモバイル・ahamo・LINEMOなどは大手キャリアの回線をほぼそのまま使えるので、昼間の速度低下はほとんどありません。速度が心配な方はこのあたりを選びましょう。
速度低下が起きやすいシーンをもっと具体的に
お昼以外にも速度が落ちやすい時間帯があります。
- 通勤ラッシュ時(8〜9時):電車内でみんなスマホをいじるので、駅周辺のMVNOは速度低下しがち
- 夕方〜夜(17〜19時):帰宅時間帯も利用者が増えて混雑する
- イベント会場や人混み:花火大会やコンサート会場では大手キャリアでも遅くなるので、MVNOはさらにキツい
逆に、自宅のWi-Fiメインで使っていてモバイル通信をあまり使わない方なら、このデメリットはほぼ影響しません。

デメリット2:店舗サポートが少ない or ない
大手キャリアなら全国に数千店舗があり、何か困ったら店に行けば対応してもらえます。一方、格安SIM(特にMVNO)は店舗がないか、あっても主要都市に数店舗だけというのが普通です。
サポートはチャットやメール、電話が中心になるので、「対面で教えてもらいたい」という方にはストレスかもしれません。
ただし、UQモバイルはauショップで、ワイモバイルはソフトバンクショップで対面サポートが受けられます。店舗サポートが欲しいなら、サブブランドを選ぶのが正解です。料金半額でサポートも手に入るなら悪くない選択です。
オンラインサポートの実態
「オンラインサポートで本当に解決できるの?」と不安に感じる方もいるかもしれません。実際のところ、最近の格安SIMのチャットサポートはかなり質が上がっています。
- LINEMOのチャットサポート:LINEで相談できるため手軽。返答速度も比較的早い
- mineoのコミュニティ(マイネ王):ユーザー同士で疑問を解決できる掲示板が活発
- IIJmioの公式サイト:FAQ記事が充実していて、大抵の疑問はセルフで解決可能
「困ったら検索してみる」というクセさえつければ、店舗に行かなくてもたいていの問題は解決できます。

デメリット3:キャリアメールが使えない
格安SIMには、ドコモの「@docomo.ne.jp」やauの「@ezweb.ne.jp」のようなキャリアメールがありません。
「そんなの使ってない」という方は問題ありませんが、キャリアメールで登録しているサービスがある場合は、乗り換え前にメールアドレスの変更が必要です。
なお、「メール持ち運びサービス」(月額330円)を利用すれば、乗り換え後もキャリアメールを継続利用できます。ただし年間3,960円の追加コストになるので、早めにGmailなどに移行しておくのが賢明です。
キャリアメールからの移行手順
乗り換え前にやっておくべきことをリストアップしておきます。
- キャリアメールで登録しているサービスを一覧にする
- Gmailなどフリーメールのアドレスを作成
- 各サービスのメールアドレスをフリーメールに変更
- 友人・知人にメールアドレス変更を連絡
- 念のため、キャリアメールの重要なメールをバックアップ
面倒に感じるかもしれませんが、一度やってしまえば終わりです。今後キャリアを変えても影響しなくなるので、長い目で見ればGmailなどに統一しておいたほうが便利です。
デメリット4:初期設定を自分でやる必要がある
大手キャリアの店舗で契約すると、スタッフが初期設定をやってくれます。しかし格安SIMをオンラインで契約した場合、SIMカードの挿入やAPN設定を自分で行う必要があります。
APN設定自体はそこまで難しい作業ではありませんが、スマホの設定をいじったことがない方にはハードルが高く感じるかもしれません。
各キャリアの公式サイトに設定マニュアルが用意されているので、手順通りにやれば大丈夫です。eSIMなら物理SIMの差し替えが不要なので、さらに簡単になります。
初期設定が不安な方への対策
- YouTubeで「〇〇(キャリア名)APN設定」と検索すると、実際の設定画面を映した動画が見つかります。動画を見ながらやれば迷わない
- サブブランド(UQモバイル・ワイモバイル)なら店舗で設定してもらえる
- 家族や友人に得意な人がいれば手伝ってもらうのも一つの手
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デメリット5:LINEの年齢確認ができないことがある
LINEの「ID検索」や「電話番号検索」を使うには、LINEアプリ内で年齢確認を行う必要があります。この年齢確認はキャリアの契約情報と連携して行うため、対応していない格安SIMがあります。
LINE年齢確認の対応状況
| 対応 | 非対応 |
|---|---|
| ドコモ、au、ソフトバンク | 一部のマイナーなMVNO |
| ahamo、LINEMO、povo | |
| UQモバイル、ワイモバイル | |
| 楽天モバイル、mineo、IIJmio |
主要な格安SIMはほぼ対応済みです。非対応の場合でも、QRコードでの友だち追加は問題なくできます。

デメリット6:支払い方法が限られる
大手キャリアは口座振替やコンビニ払いなど多様な支払い方法に対応していますが、格安SIMはクレジットカード払いのみというところが多いです。
クレジットカードを持っていない方は、口座振替に対応しているキャリア(UQモバイル、ワイモバイル、楽天モバイルなど)を選ぶか、デビットカードが使えるか確認しましょう。
支払い方法別の対応キャリア
| 支払い方法 | 対応キャリア |
|---|---|
| クレジットカード | ほぼ全キャリア対応 |
| 口座振替 | UQモバイル、ワイモバイル、楽天モバイル、ahamo |
| デビットカード | 楽天モバイル、一部のMVNO |
| コンビニ払い | ほとんど非対応 |
クレジットカードを持っていない方は、審査不要で作れるデビットカードを用意しておくのもおすすめです。
デメリット7:端末のセット購入の選択肢が少ない
大手キャリアでは最新のiPhoneやハイエンドAndroidを豊富に取り揃えていますが、格安SIMでは取り扱い端末の種類が限られることが多いです。
特にMVNOでは、ミドルレンジ〜エントリーモデルが中心で、最新のiPhoneを分割払いで購入するのは難しいケースも。端末にこだわりがある方は、Apple StoreなどでSIMフリー端末を別途購入するのがおすすめです。
端末にこだわるなら「SIMフリー+格安SIM」が最強
実は端末と通信を切り離すのが一番お得な買い方です。Apple Storeや家電量販店でSIMフリー端末を買い、好きな格安SIMを挿すスタイルなら、端末の選択肢は無限大。キャリアに縛られずに自由に端末を選べるのはむしろメリットとも言えます。
デメリット8:テザリングに制限がある場合がある
テザリング(スマホをWi-Fiルーター代わりにする機能)は、ほとんどの格安SIMで追加料金なしで利用可能です。
ただし、いくつか注意点があります。
- 一部のプランではテザリング時のデータ量に上限がある
- 通信速度が遅い時間帯はテザリングでのPC利用がストレスになる
- 端末とSIMの組み合わせによってはテザリングができないケースもある
テザリングをよく使う方は、事前に対応状況を確認しておきましょう。特にMVNOで昼の時間帯にテザリングでPCを使うのは、速度的にかなり厳しいです。テザリングを頻繁に使うなら、速度が安定しているサブブランドかオンライン専用プランがおすすめです。
デメリット9:キャリア決済が使えない or 制限される
キャリア決済(ドコモ払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いなど)は、格安SIMでは対応していないところが多いです。日常的にキャリア決済を使っている方は、乗り換え前に代替の支払い方法を準備しておきましょう。
なお、ahamo(ドコモ)、UQモバイル(au)、ワイモバイル(ソフトバンク)などのサブブランドやオンライン専用プランでは、キャリア決済に対応しているケースもあります。
キャリア決済の代替手段
キャリア決済を使っている場面を整理して、代替手段を準備しておくとスムーズです。
- アプリストアの課金→クレジットカードやプリペイドカードに変更
- サブスクリプション→クレジットカードやPayPalに変更
- ネットショッピング→PayPayやクレジットカードに変更

デメリット10:通話品質の問題(一部キャリア)
一部の格安SIMでは、通話料を安くするためにプレフィックス方式(電話番号の前に特定の番号を付けて発信する方式)を採用していました。この方式だと通話品質が落ちることがありました。
ただし、現在はプレフィックス不要でVoLTE通話ができるキャリアが大半です。通話品質の問題はほぼ解消されていると言っていいでしょう。
通話品質に注意が必要なケース
通常の通話に問題はありませんが、以下のケースは確認しておきましょう。
- 0120/0570番号への発信:一部の格安SIMでは無料通話の対象外になることがある
- 緊急通報(110/119):音声通話付きSIMなら問題なし。データ専用SIMでは不可
- Wi-Fi通話(VoWiFi):対応しているキャリアが限られる

知っておくべき:デメリットが少ない格安SIM
ここまでデメリットを挙げてきましたが、実はデメリットのほとんどをカバーしている格安SIMもあります。
UQモバイル
au回線で速度安定、auショップで対面サポート、口座振替対応、LINE年齢確認対応と、大手キャリアに近いサービス品質で料金は半額以下です。デメリットを最小限にしたい方にはベストな選択肢です。
自宅セット割(auひかり等とのセット割引)が使えればミニミニプラン4GBが月1,078円まで下がります。このレベルの料金で大手キャリア品質の通信ができるのは正直すごいです。
ワイモバイル
ソフトバンク回線で速度安定、全国の店舗で対面サポート、Yahoo!ショッピングの特典も充実。店舗サポート重視の方にはイチオシです。
家族割で2回線目以降が毎月1,100円割引になるので、家族まとめて乗り換えるとさらにお得。おうち割 光セット(SoftBank光とのセット割引)と併用すればシンプル2 Sプラン4GBが月1,078円になります。
ahamo
ドコモ回線をそのまま使うので速度はほぼドコモと同じ。20GB+5分かけ放題で月額2,970円。オンライン手続きに抵抗がなければ最強クラスの選択肢です。
海外82カ国でそのまま使えるのも大きなメリット。追加料金なしで海外ローミングが利用できるので、海外旅行が好きな方にはかなり魅力的です。
楽天モバイル
データ無制限で月3,278円、Rakuten Linkアプリで国内通話無料。大容量データを使う方や通話が多い方にとっては最強コスパです。3GB以下なら月1,078円に自動的に下がるステップ制料金も合理的。
結局デメリットはどこまで我慢すべき?
すべてのデメリットを我慢する必要はありません。大切なのは「自分にとって許容できるかどうか」を見極めることです。
| デメリット | 許容しやすい人 | 許容しにくい人 |
|---|---|---|
| 昼の速度低下 | 自宅Wi-Fiメイン、昼休みはスマホを使わない | 外出先でよく動画を見る、在宅ワーカー |
| 店舗サポートなし | 自分で設定できる、IT系の仕事 | シニア世代、スマホに不慣れな方 |
| キャリアメールなし | Gmail等を使っている | キャリアメール依存のサービスが多い |
| クレカ払いのみ | クレカを持っている | クレカなし、口座振替希望 |
まとめ:デメリットを理解すれば、怖くない
格安SIMの注意点・デメリットをまとめます。
- 昼の速度低下:MVNOで顕著。サブブランドなら問題なし
- 店舗サポート不足:サブブランドなら対面サポートあり
- キャリアメールなし:メール持ち運びサービスで対応可能。Gmail移行推奨
- 初期設定が必要:マニュアルを見れば難しくない。YouTube動画も参考に
- LINE年齢確認:主要キャリアは対応済み
- 支払い方法の制限:クレカ必須のキャリアが多い。口座振替対応もあり
- 端末の選択肢:SIMフリー端末を別途購入すればOK
- キャリア決済:サブブランドなら対応していることも
- 通話品質:VoLTE対応で改善済み
デメリットの多くはサブブランド(UQモバイル・ワイモバイル)を選ぶことでカバーできるのが実情です。「格安SIM=不便」というイメージはもう過去のもの。自分の使い方に合ったキャリアを選べば、デメリットを感じることなく月額料金を大幅に節約できます。
この記事を読んで「デメリットは自分にとって許容範囲だな」と感じた方は、ぜひ格安SIMへの乗り換えを検討してみてください。逆に「ここだけは譲れない」というポイントがある方は、それをカバーできるキャリアを選べば後悔しないはずです。
※記事内の情報は執筆時点のものです。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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